特定口座の株をNISAに移管したら
「現在特定口座で長期保有している株をNISAに替えた方が良いのか?」
損得で考えた場合、ケースによって結果は変わるのですが、基本的には特定口座の株を売って税引後の金額でNISA口座で買い戻す方が有利だと考えています。
NISAは配当金や譲渡利益が出ても税金が掛かりませんが損益通算が出来ません。それでも頻繁に売買して譲渡益を得ることが目的ではなく、長期保有して配当を楽しみにしているひとはNISA口座に移すのが良いと思います。NISA口座に移動するためには特定口座の株を一旦売却することになります(利益があれば徴税分引かれるので購入できる総額は下がる)。同じ株をNISA口座で購入します。
税引き後の金額での購入なので保有資産は減少しますが、将来の所得は増えます。
配当金が非課税なことと、投資家は株価が将来の売却時に上昇していることを期待していますので、譲渡益も非課税であることのメリットは大きいです。
特定口座の株式売却による分離課税が少なくなるよう調整し、早めにNISA口座へ移動させるのが良いのではないかと考えています。
シュミレーターを作りましたので試してにてください。
相続したNISA口座と特定口座
NISA口座の株式もその他の口座の株式も相続があった時の評価額は同じです。相続時の時価で評価され相続税の対象となります。相続したあなたは株式の口座がNISA口座であれ特定口座であれ相続税の評価額が同じなので相続税の損得はありません。
しかしその後、その相続した株を売却したときにはNISA口座の株を相続した株か特定口座を引き継いだのかでかかる税金は変わってきます。
NISA口座の株を相続した場合、相続時の評価額があなたの取得価格になるため売った時の株価と相続時の評価額との差が損益になります。
しかし相続した特定口座の株を売った場合、取得価格は被相続人が買ったときの株価となるため相続したときの評価額より取得価格が安かったときは利益が多いこととなり税金も多く取られます。逆に相続時の評価額より高く買っていた場合はその逆になり税金は少なくなります。
NISAの株は相続しても現金と変わりませんが、特定口座の株で相続時に含み益のある株は売った時に予想外の税金がかかるかもしれません。
相続シュミレーター ※左側のスライドバーで金額を調整してください ※
数字がわかるように作成したものなので複数の株式を入力できるものではありません。
金融所得の社会保険料への反映
特定口座をNISA口座へ移すメリットについて書いてきましたが『金融所得の社会保険料への反映』が検討されていることを踏まえると、今すぐに実行に移すことが大事だと考えています。給与所得者以外のすべての人の健康保険や介護保険料に影響します。
年金収入と株式の配当などで生活しているひとは、金融所得の加算によって住民税非課税世帯から外れてしまい、生活コストが大幅に高くなる可能性があります。
特定口座で持っている資産は、この法律が施行される前に可能な限りNISA口座に移しておくことを強く推奨します。株の配当や譲渡所得で何とか生活している人は実行してください。分離課税で20%の税金を引かれても残金で同金額分をNISAで買っておけば、次の売却では非課税なので最終的に全く損はありません。
この法律の内容は未確定ですが給与所得者の配偶者が扶養されていた場合、金融所得によって扶養から外れてしまったら、国民健康保険、国民年金まで負担する可能性があります。そのときが来てからでは手遅れになりますので面倒でも準備しておくべきです。